鴻巣市にある森（「鴻巣アートの森」）の中で、自然とアートの場を提供しています。コロナ禍では、思うような事業ができませんが、子どもたちに自然の強さを体感してもらいながら、ワークショップやプロの音楽家の方を呼んでの演奏会などを開催しています。
　鴻巣アートの森のコンセプトは、子どもたちが自然との距離感を掴むための活動です。倒木のアスレチックやスタッフが制作したツリーハウスは子どもたちの冒険の場になっていて、腰の高さより低いものは何でも自由に採っていいことになっていますので、木や竹を使った思い思いの創作をしています。
　森は整備された場所ではなく、枯れ枝や落ち葉、竹林もあり、春にはタケノコも出てきます。自然の中には危険もありますので、森での活動は「自己責任」であることを保護者へも説明しています。
　

　私たちは、鴻巣アートの森に集まった仲間の想いやアイディアを共有しながら活動しています。森の散策や木々を使った創作をする子もいれば、かつて参加していた子どもが大人になり、ここの畑で野菜作りをしています。春には掘ったタケノコで「タケノコご飯」を食べて、秋は実ったみかんやキンカンを頬張ることもでき、ここではいつもと違った過ごし方ができると思います。
　１２月には、東北から来たヤギさん２頭を新たなスタッフとして迎えましたので、ぜひ、一度遊びに来てください。

　NPO法人ARTKIDS.JPには「アートで世界平和」という思いがあります。アートは数値化されず一人ひとりの個性を大切にするため、「違い」はあっても「差」は生まれないのです。お互いを認め合い「人と違う方がいい」という教育では、小枝一つとっても同じものがない森の中で、既製品を組立てるのではなく、想像力を育むプロセスづくりをしています。
　また、鴻巣アートの森の周辺には新興住宅地があり、若い世代の方も暮らしています。この森が地域交流の場を担い、地元の人々が集まることで世代間交流ができたらいいと思っています。