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たまサポ調査隊がゆく

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NPO法人鴻巣こうのとりを育む会(鴻巣市)

活動内容

 鴻巣の地名の由来は、古くに国府関連の施設があり、地域を流れる荒川などで水運が盛んだったことから「国府の洲」(こくふのす)が「こうのす」に変化したことや、市街の中心部に「こうのとり伝説」を継ぐ鴻神社があることによると言われています。
 大きな鳥を意味する「鴻」の字は、この地の人々が大空を羽ばたくコウノトリを守り神として崇め、共存してきたことを今に伝えます。
 活動は、①かつて身近にいたコウノトリを埼玉の空、鴻巣の空に再び羽ばたかせる、②コウノトリが棲むことができる自然環境は人にも優しいとの考えのもと、人とコウノトリの共生を目指す、③夫婦仲の良いコウノトリの生態を学ぶことで、子ども達が家族の大切さを知る情操教育の場とする、ことを目的に環境の保全や再生に取り組んでいます。

アピールポイント

 コウノトリにとって水田は餌場であり、休息場でもあります。このため、多様な生物が生息できる有機・無農薬の土壌が求められるとともに、年間を通じて水田を湛水状態に保つことも必要です。
 これまで、営農家や環境NPOと連携し、モデル水田づくりプロジェクトとして有機栽培による稲葉農法の水田を整備するとともに、「ふゆみず田んぼ(冬期湛水)」・「なつみず田んぼ(夏期湛水)」や「魚道」を設置するなど、自然環境整備に取り組んできました。
 また、農業従事者や子ども達向けの事業として、コウノトリに関する講演会や原馬室湿地(ビオトープ)での生き物観察会などを開催し、環境保全への理解を深める機会を提供しています。
 こうしたことで近年、コウノトリが飛来するなど、鴻巣の空に多くの渡り鳥の姿を見ることができるようになりました。

今後の展望

 コウノトリは、湿地の生態系ピラミッドの頂点に立つ生き物です。湿地帯に棲むバッタや蛙、ドジョウなどを大量に捕食し、1日500グラム以上の餌が必要と言われています。
 一方、こうした餌となる生き物が生きていくためには、空気、水、土、太陽の光の4つの要素が必要です。これらの要素と生き物が複雑に関係し合って作る世界を「自然生態系」と言いますが、自然生態系は長い歳月をかけて作り上げられたもので、一度壊してしまうと元に戻すことは難しく、また、人間の技術で作れるものでもありません。
 人もコウノトリも住めるふるさと鴻巣づくりを通じて、豊かな自然生態系を未来の子ども達に繋いでいく活動を続けていきたいと思っています。

取り組んでいるSDGsの目標

SDGs

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