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お知らせ

掲載日:2023年1月4日

離れ家で楽器演奏や茶の湯を堪能  和茶室

県民活動総合センター(けんかつ)には、和風庭園に囲まれた離れ家の「和茶室」があります。茶道や華道の稽古の他、各種交流会、かるた大会、軽音楽(オカリナ、ハーモニカ、琴など)の演奏など、さまざまな目的で利用できます。

特に茶室は、ビル内の一室ではなく独立した建築物(草庵そうあん式茶室)で、茶道の決まり事に沿った間取りになっています。炉、床の間、高さの違う天井(※1)などの屋内はもちろん、屋外の露地(茶庭)(※2)には、中門ちゅうもん枝折戸しおりど)(※3)、飛び石、腰掛こしかけ(※4)、蹲踞つくばい(※5)、にじり口(※6)などが緻密な設計で配置されています。本格的な施設にもかかわらず、手頃な料金で茶の湯を催すことができます。

※1 草庵式茶室では同じ部屋の中で高さを変える。客の座る所より亭主が座る所の天井を低く作ることで、客を敬う心を示している。
※2 草庵式茶室の庭園で、露地門側の外露地と茶室側の内露地に分かれる。
※3 外露地と内露地を隔てる門。
※4 茶道の客を接待するための休憩所。
※5 茶庭の手水(ちょうず)(ばち)。ここで茶客は手を清め口を注ぐ。石の手水鉢を低く据えてあって、手を洗うのに茶客がつくばう意から。
※6 60~70cm 四方で設けられている茶室の入り口。位の高い人でも頭を下げる格好になり、人は皆平等であることを示しているといわれる。草庵式茶室特有の造り。

特長としては、

◎隣接する会議室がないため、和室と茶室を同時に予約すれば近隣に気兼ねなく楽器演奏などを堪能できる。
◎畳敷きだが長机や椅子も使えるため、正座が苦手な人や外国人との国際交流などにも適している。
◎茶室は庭園と一体化しているため、日本の伝統的芸術文化の学習の場として最適である。
◎県内の公共施設ではビル内に仕切られた茶室は数多くあるものの、広さが四畳半で自然の素材を生かし庭園と一体化した独立型の草庵式茶室は大変珍しく、希少価値が高い。
◎宿泊施設や駐車場が整っているので、遠方からの利用でも心配がいらない。

――などが挙げられます。

令和4年は、茶道を大成させた千利休の生誕500年の年でした。この機会に、ぜひ和茶室をご利用いただき、日本の伝統美に触れてみてはいかがですか。

和茶室外観
飛び石
中門
躙り口
蹲踞
鎖樋(くさりとい)
丸窓障子と和風照明
茶庭

「どんどん利用しないともったいない!」

和室と茶室それぞれの利用者に伺いました(取材日/令和4年11月26日)。

【和室】琴の葉会(筝曲) 会長 金子(かねこ)節子(せつこ)さん(さいたま市西区在住)

「20年ぐらい前、けんかつで琴の講習会が開かれました。修了後、先生を中心に元受講生が集まり『琴の葉会』が発足しました。その後私がこの会に加わりました。毎月3回土曜日の午前中、ここに集まります。私自身けんかつの建物は知っていましたが、和茶室のあることは知りませんでした。地元の公民館では音の出る楽器の使用が禁止されています。しかし、ここはとても広く”離れ”なので安心して音が出せます。気兼ねなく楽しいおしゃべりもでき、脳のトレーニングや認知症予防にもつながりますね。過去には、先生のお弟子さんも含め約30人がこの部屋を利用し、交代で演奏したこともありますよ。高齢者の利用が多いので、椅子やテーブルの使える点は本当に助かります」

【茶室】あやめ会(茶道) (まつ)永守(ながまもる)さん(上尾市在住)

「和茶室の存在は以前から知っていました。本格的にお茶を始めたのは、65歳で定年退職した13年前です。本当にこの茶室の造りは素晴らしく、利用料金も安価だと思います。長机や椅子も使えるので、正座の難しい人も利用できる点がいいですね。立礼(りゅうれい)(※7)など、いろいろな稽古ができるので助かります。この施設はどんどん利用しないともったいないですよ! 『あやめ会』のメンバーは現在7人で、毎月第1・3土曜日の午後、ここで活動しています。ただ今会員募集中ですので、興味のある人は松永(電話048-774-8446)宛てにご連絡ください」

※7 茶の湯で椅子と卓を用いて茶をたてる点前(てまえ)

茶室内(高さの違う天井)
躙り口からの進入

◎注釈は『広辞苑第6版』他を参照。

※和茶室の詳細はこちら

●お問い合わせ

県民活動総合センター 施設利用担当 電話:048-728-7112